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[フィクション] 若い聞き手が残す、門前通りの声の記録
Shrineto — original editorial illustration · Created for Shrineto fictional news
さざなみ町の生徒たちが、古い堂へ続く門前通りの音声記録を作り始めた。第一弾は六人への聞き取りで、それぞれ話し手が選んだ写真と、生徒が整理した短い文字起こしを添えた。
きっかけは、写真を新たに撮らずに身近な場所を説明する授業だった。パン店のシャッターを挙げる生徒もいれば、角の店の前で聞く自転車のブレーキ音を覚えている生徒もいた。違いに着目した教員が、年配の住民にも尋ねることを提案した。
計画から日々の利用へ
録音前には、公開への同意と編集について練習した。話し手は途中で止めたり、一部分を削ったり、名前を出さないことを選べる。編集後の音声を本人に確認してもらい、元の記録と公開用のデータは別に保管する。
最初の六本には商店への配達、参道の掃除、堂の軒下での雨宿りの記憶が入った。食い違う部分を一つの歴史にまとめず、誰がどう覚えているかを残している。
次の地域交流の日には、ヘッドホンと文字起こしを備えた試聴机を置く予定だ。訂正や新たな協力を受け付けるが、最初から大きな収集を目指さない。日々の記憶を聞き、確かめ、共有する方法を育てることが狙いだ。
架空のニュースです。この記事に登場する場所・人物・出来事は創作です。